お金の使い方や普段の振る舞いは、幼い頃からの生活習慣が積み重なってできるもの。そのため、大人になってから金銭感覚や癖を矯正するのは非常に困難です。

「普段使うものは安いもので構わない夫」と「よいものを長く使いたい妻」など、些細な金銭感覚の違いなら話し合いですり合わせることもできますが、浪費やギャンブル、生活費を渡さないといった問題があるなら離婚も視野に入れなければなりません。

今回は、金銭感覚の違いで離婚できるのか、また金銭感覚の違いが離婚する際にどう影響するのかを解説していきます。

生活費を渡してくれないことを理由に離婚する女性は多い

最初に、金銭感覚の違いで離婚できるのかというポイントから押さえていきましょう。

離婚を決意した動機の中に金銭感覚の違いがある!

裁判所では、毎年どのような調停や裁判が行われたのかを司法統計で公表しています。平成28年度の司法統計によると、1年間で夫に対して離婚を申し立てた人の総数は48,359人でした。[注1]

司法統計では、離婚を選んだ女性から離婚を決意した動機を掲載しています。その結果によれば、約48,000人の女性の内、もっとも多かった離婚動機は、性格の不一致。

他にも異性関係や暴力という代表的な動機がある中、浪費に関する動機が含まれているのです。このように金銭感覚の違いに悩む夫婦は少なくありません。

[注1]裁判所より:平成28年度司法統計 婚姻時件数―申立ての動機別[pdf]
http://www.courts.go.jp/app/files/toukei/309/009309.pdf

金銭感覚の違いが離婚に及ぼす影響とは

夫婦で金銭感覚に違いがある場合、配偶者のタイプによって離婚が難化してしまうという悪影響を及ぼしかねません。

浪費タイプの配偶者はDVを併発している可能性

収入の範囲内で適切な支出額を見定められない浪費タイプの配偶者の場合、身体的・精神的または経済DVへと移行しやすいです。
すべてのお金を自由に使うことを生活の基盤に置いているため、夫婦で話し合って節約や貯金をはじめるとストレスが溜まり、攻撃的な行動や言動をはじめてしまう可能性があります。

こういったタイプと長年生活を続けると、自分が我慢したり、お金を出したりするのが当たり前になり、徐々に離婚の意思を固めるのが難しくなっていきます。

浪費・DVタイプは協議離婚をするのが難しい

浪費やDVがある配偶者は、話し合いで離婚を目指す協議離婚が困難です。

前述の通り離婚を嫌がり、時にはDVで対処してくるケースもあるため、離婚するなら迅速に弁護士を入れ、直接相手と顔を合わせなくて済む環境を整えましょう。

貯金などがない場合も考えられるため、財産分与や養育費の獲得よりも離婚や親権の確保を優先して動くとスムーズに事が運びます。

節制タイプの配偶者は適正な財産分与を勝ち取るまでが大変

「自分の稼いだお金を相手に預けたくない」という、過剰な節制タイプや人を見下すモラハラタイプの配偶者だと、十分な生活費を渡してもらえない可能性が考えられます。

「仕方がないから…」と独身時代の貯金を切り崩してしまうと、弁護士などに相談する資金を用意できず、いざという時離婚という選択肢を選べません。

また、離婚を決意して話し合いを始めても、財産分与を減らすためにあれこれ手を打ってくる可能性も。

話し合いで解決できない場合や、身の覚えのない問題点を突きつけられて慰謝料等を請求された場合は、素直に弁護士を頼りましょう。

金銭感覚の違いが大きければ無理して我慢する必要はない

「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉にもある通り、金銭感覚があまりにも違う場合、離婚を選ぶのはけっして悪いことではありません。

浪費や生活費を渡してくれないなど、生活できないような金銭感覚の違いがあると、「自分が何とかしなきゃ」とがんばった分だけ相手が増長し、離婚しづらくなってしまいます。

我慢する必要はないので、現状に問題を感じているなら前向きに離婚を考えましょう。

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